ぼうずの休日Vol.26

食欲の秋

 

足早に冬の足音が鳴り、めっきり寒くなってまいりましたが、皆様は温かくお過ごしでしょうか?

暫くの間、ぼうずの休日が更新できておりませんでした。

そう。ぼうずの休日は休日がなければ更新できないのです!

最近また余裕がでてきたのでぼちぼち再開していこうと思います。

よろしければ是非読んでいってください。

 

また、秋の特別拝観中も多くの方に足を運んでいただき、

盛況のうちに楽日を終えることが出来ました。誠にありがとうございました。

 

今年の秋のテーマとして、限定御朱印にさせていただいた「少欲知足」。

欲をコントロールすすることを意識した生き方を考えるはずが、

食欲に身を委ね、おなかまわりだけ成長期を迎えている私は恥ずかしい次第です。

ですが、美味しいものは明日への活力!

これは人生を豊かにするうえで必要な欲だと自らに言い訳しておきましょう。

私の食へのこだわりは、今に始まったことではなく、

若いころは複数の料理店に勤め、賄を作らせていただき、研鑽の日々を過ごしたものです。

おかげさまで、妙顕寺でも典座(てんぞ:コックさん)役として、

皆さんに腕を振るう機会をあたえられ、‘人に喜んでいただく喜び’(布施行)を味わっています。

 

私は以前東京に住んでいまして、当時、移転前の築地中央卸売市場によく足を運んだものです。

築地市場という場所は買い物をしなくても、独特な場の雰囲気が楽しい所です。

生鮮食品を扱うゆえの‘なまなましい’臨場感。聞こえてくる威勢の良い喧騒。

‘祭り’を彷彿させます。ターレー(ターレット型トラック)のモーター音は祭囃子。

神輿か山車かと見まがうばかりに積み上げられたトロ箱。

‘ケ(日常)’に溶け込んだ‘ハレ(非日常)’という混沌としたエネルギーが体を貫き、

高揚感が心地よく、テンションMax Max上げです。

 

SNS等で多種多様な情報がスピード感をもって溢れている今日、

写真と「いいね」で簡単に感動を共有出来て楽しい時代になりました。

ここで一度、敢えて‘なま’の体験と≪自分だけ≫の感動を

手に入れるために外に出かけてみませんか?

ITやAIからは得られない何かが貴方を待っているはずです。

そう!妙顕寺でっ!!

 

 

今月の一膳、甘えび丼と共に。

 

 

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