ぼうずの休日Vol.25
ひげまにあ②
皆さまどうもこんにちは。剛毛な山椒男です。
前回、髭の話しをしていたのですが、いつの間にか脱線しまして仏像の話しをしてしまいました。
今回はちゃんと「髭」のテーマに沿った話しをしたいと思います。
タイトルにもあるように、私は「髭マニア」です。
髭マニアには3種類の種族が存在しております。
それは
- 髭を伸ばし、デザインに凝る人。それは髭をこよなく愛でる者。
- 髭を剃りあげ、つるつるになった頬を堪能する人。それは剃刀をこよなく愛でる者。
- ①と②の両刀使い。
私は②です。
確かに、毎朝の煩わしさは感じます。
しかし、休日の朝にじっくりと時間をかけ、髭を剃ること。
シャリシャリとした音を奏でる、自身の髭への感謝の気持ちを蔑ろにはできないのです。
座禅、マインドフルネスなどにも同じことが言えますが、一つのことに集中することは、気持ちをリラックスさせることに他なりません。
顔を洗い、クリームを作り、軟毛剤を塗り、蒸しタオルで顔を覆い、クリームを塗り、剃り方はじめです。
その間、考えることは「いかに出血することなく美しく、トゥルントゥルンに剃り上げられるか」ということ。
鏡に映る自身の顔ではなく、刃のその先、ただ一点を見つめているのです。
そう、それは最早儀式の領域へと達します。
適当に剃ると、血だらけになります。
上手く剃れた時は、まるでベンチプレス100キロの壁を超えることができた時のような達成感となります。人によっては富士山を登頂した時のような達成感。とも言えるでしょう。
そのような達成感や高揚感を感じることができた休日は素敵な1日となるのです。
ただし、時間があるときだけで、仕事の日は普通に電動シェーバーを使います。
10年以上前の結婚披露宴のミニゲームの景品で手に入れた、パナソニックのラムダッシュです。
しかしながら、電気シェーバーは、どこまで行っても電気シェーバーの域を出ることはありません。
T字カミソリの深剃りには勝てないのです。
今回は、私の愛用するカミソリを3つ紹介します。
- 貝印 T型ゴールドステンレスSM 10P TGS-10B1
- シック ハイドロ5 プレミアム
- HENSON SHAVING(ヘンソンシェービング)
- 貝印は1枚刃です。
扱いが難しく、技術力不足の者が使用すると、顔がズタズタになります。
しかし、刃が1枚のため、目埋まりを起こすことがありません。
切れ味、構造上の関係から、カミソリ負けの原因、髭剃りにおける悪手「何度も同じ場所を往復して剃る」という肌を傷付けることがありません。
上手く扱えればですが、、、
- シックは5枚刃です。
貝印に比べると扱いが非常に簡単で、技術力を必要とせず、ケガをすることも少ないです。
刃が5枚のため、定期的に掃除が必要となります。
長いひげは苦手で、貝印のように上から下まで、一気に剃り上げることは難しく
細かいシェービング(上から1回、2回、3回と滑らせ、徐々に下ろしていく)ように使用します。
- ヘンソンは1枚刃です。
以下、公式サイトより引用。
「人工衛星の製造に必要なAS9100航空宇宙規格を扱う工場で、余分な厚みが出るクロームメッキや塗装をせずに、精密に機械加工されています。」
とのことで、1枚刃であるにも関わらず、ケガをしにくい構造をしています。
しかし、安全性に特化している分、5枚刃以上に細かいシェービングが必要となり時間がかかります。
山椒男は、まず初めに貝印で、主な髭を剃り上げます。(約10秒)
貝印だけでは処理しきれなかった残り毛を均等にするため、シックを使用。(約10秒)
そこから、ヘンソンを使用します。
貝印とシックは、毛並みに沿った順剃りですが、ヘンソンから逆剃りをはじめます。(約15分)
毛の方向に逆行するように、1cm感覚で、細かい斬撃を加えます。
最後に目を閉じ、深呼吸を繰り返しながら、指で剃り残しをチェックします。
少しでも「ツン」とした感覚が走れば、すかさず斬撃を浴びせます。
私はこの行為を「無慈悲な指先」と表現しています。
どの角度から指を滑らせても、引っかかることのないツルツルの顔を堪能します。
ツルツルの頬を何度も愛でるのです。
そこにさっきまで居たであろう「髭」を思い起こしながら、、、
ありがとう。我が髭たち、、、
皆さまご想像いただけるだろうか。
風呂場でまっぱ(全裸)のおっさんが、鏡を見ながら自身の頬を撫で続ける姿を、、、
皆さまの脳裏に投影された地獄さながらな光景。
そのことを仏教では阿鼻叫喚(あびきょうかん)と言います。
一見するとただ髭を剃る行為ですが、そんな髭剃りの中にも仏の教えを見ることができるのです、、、なんてね(笑)