ぼうずの休日 Vol.9

心の洗濯

 

昨晩、知人から1本の電話がありました。

開口一番に「話を聴いてくれ!」と勢いよく言われ、

反射的に「あ、はい。」と答えてしまいましたが、どうやら恋バナ(恋愛話)のようです。

 

「…絶対に聞く人間違えますよ?」

 

と伝えたのですが、どうやらご理解いただけなかったようなので、そのまま話を聴くことにしました。

 

オブラートに包みながら内容を言いますと、その知人には現在好きな人がいるそうです。

好きな人のことをもっと知りたいと思い、パブリックサーチをかけてしまったそうです。

パブリックサーチとは、関心を持つ人物やモノ、出来事などに関してインターネット上の検索ツール(SNS)などを利用して調査することを言います。

 

それを聴いて、他人のことを知ろうとするなんて…と嫌悪感を露わにされる方もおられるでしょうが、仕方ありません。自分の情報を世界中に発信することができ、個人が個人の情報を片手で入手できる時代ですから。

それに自分が好意を寄せている人のことを知りたいと思うのは、昔も今も変わらないでしょう。選択肢が増えただけのことだと思っています。

 

その知人はパブリックサーチをかけてしまった結果、知らなくてもよいことを知ってしまい、悩み苦しんでいるというものでした。

 

内容は詳しくは言えませんが「すげーわかる」「知らぬが仏」ってやつだよね。

と思わず共感してしまったのです。

 

その知人の気持ちが理解できてしまい、つい長電話になってしまいました。

 

以前のブログで「知ることって楽しい」と書きましたが、今度はその逆なんですよね(笑)

知ることは楽しいけれど、その反面、苦しみがやってくることもあります。

それを防ぐためには、調べる前に「その情報が知るべき内容であるか判断できるようになる」ことです。

 

物事は原因があり、結果に繋がっていきます。

「知らないことも知っておいた方がいい」と主張する人もいるでしょうし

「知らないことを無理に知る必要はない」と主張する人もいるでしょう。

原因となる内容によって、どちらに受け止めることもできるんですね。

その原因を作る段階でしっかりと先を見据えて考えないといけません。

良い原因を作ると案外幸せになったり、何も考えずに、のほほんとしすぎていると、あまりいい結果に繋がらなかったり。

結局のところ、どちらか一方に偏りすぎないことが大事ってことなんでしょう。

 

 

 

もし、今「知らなくても良かった情報」に悩み苦しんでいる人がいるのならば、1人でいないことです。1人でいると悪い方にばかり物事を考えてしまいがち。

1人でいると1つのことに集中できてしまいます。それが悪いことであると大変です。

 

悩みごとがあったら、誰かに話してみましょう。その内容に触れなくても、話しをするだけで、半分くらいは解消されますよ。

できればお互いの顔を見ながら話せた方が楽になります。

「同じ空間を共有できる」ということはとても大切なことなのです。

しかし、こんな時勢ですのでなかなか外出できない…

そんな時にご紹介したいのが、リモートによる会話です!

 

…テレフォンショッピングのようなノリになってしまいましたが、私は、今回の知人の相談を受けているとき、途中からリモートで乾杯しながらお話ししました。

 

コロナ禍ということで声を大にして言えませんが、もしも、話せる人がいないなら、妙顕寺にお越しください。私でよければお話をきかせていただきます。一緒に、ぼ~っと静かな庭園を眺めて、心の洗濯をしましょう。

 

 

山椒男

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