お盆のはなし 其の弐

お盆のはなし 其の弐

 

いつも妙顕寺WEBサイトをご覧いただきありがとうございます。

オリンピック開催中ですね。私はテレビの前で応援しています!!

 

さて、前回の続きでお盆の話をしていきたいと思います。

まだ読んでない方は 其の壱 をご覧ください。

 

 

目連の苦悩

 

餓鬼道に堕ち、変わり果ててしまった母の姿を見た目連は

とても悲しくなりました。

(日蓮聖人はお手紙の中でたとえようもないつらいことであるとおっしゃっています。)

そして、自身の神通力を使いなんとかして母を救おうと

母のもとにご飯を差し上げました。

母はとても喜び、右手にご飯をしっかり握りしめ、左手でご飯を隠しながら

口の中に運び入れました。

どうしたことでしょう、ご飯は炎となり燃え上がり

母の身体を焼いていきます。

目連はあまりの出来事に狼狽し、大慌てで母の身体に大量の

水をかけました。

すると、その水がまるで油に変わったように薪になって

母の身体を焼いてしまうのでした。

 

 

お釈迦様の救い

 

焦った目連は、自分自身の神通力をもってしてもかなわないことを悟ると

急いでお釈迦様の御許に参りました。

そこで目連は「私は、外道の家に生まれましたが、仏の弟子となり阿羅漢となることができました。

しかし餓鬼道に堕ちて苦しんでいる母を救おうとすると、かえって大きな苦しみに

合わせてしまったのです。」

と嘆くのでした。

お釈迦様は「あなたの母は罪深い人である。あなたの力だけではどうすることもできない。

7月15日に各地よ聖僧を集めて、ご馳走を供養すれば、母の苦しみは救われるであろう」

と答えられました。

 

このことが、盂蘭盆経というお経に説かれています。

それによりお釈迦様滅後の人々は7月15日にこの教えに従うようになりました。

これが一般的なお盆の始まりです。

日本では古来より祖霊信仰がされてきました。

この祖霊信仰と融合し今日のお盆の形となったと言われています。

 

さいごに

 

みなさまいかがだったでしょうか。

普段なんとなくやっていることでも

その由来や歴史を探るととても興味深いものに

なっていると思います。

コロナ禍と言われる世の中で、実際にお墓参りとはいかないかもしれません。

ご実家に帰ることも難しいと存じます。

ただ悲観することばかりではなく、インターネットを通じてできることも

日々増えていると思います。こんな世の中だからこそつながりを大切に

していきたいですね。

 

ご意見、ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。

 

ではまた。

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