行列のできる「でかなまる」

 

でかなまるとは

私たち僧侶がお勤めで使う仏具です。

磬子(けいす)などとも呼びますが日蓮宗では金丸(かなまる)と呼びます。

お仏壇の中にあるお鈴(りん)の大きいやつです。

その中でも飛びぬけて大きい(でかい)サイズのため「でかなまる」と呼ばれています。

 

日々のお勤めの際、読経の開始や終わりの合図など、

鳴らす機会の多い仏具です。

鳴らす時に使用する棒は、太鼓の棒を「ばち」と呼ぶのに対して、

金丸の棒は「ばい」と呼んでいます。

 

でかなまるができるまで

金鎚・金床・当金という道具を使い分け、黄銅板を鍛金していきます。

金鎚で叩いては、焼き鈍す作業を根気よく何度も繰り返し、この形を造っていきます。

叩きながら音律の高低や波調を調整し、音のうねりを造り上げていくそうで、その作業を「鳴りを出す」というそうです。

現在ではこの作業ができる職人さんは非常に少なく、このサイズの金丸は作ることが「もう作ることができない」「非常に難しい」と言われています。

 

荘厳な音をお供えしてみませんか?

金丸を鳴らすことにより、心を整え空間を清めることができるとされています。

また、その響きは仏さまの世界まで届くとさえ言われています。

 

 

 

お参りの際、鳴らしてみてはいかがでしょうか。

上手な鳴らし方は「優しくふちを狙う」ことです。

強く叩くと「割れて壊れてしまう」ことがあるので優しく扱いましょう。

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