お盆のはなし 其の壱
お盆の話 其の壱
いつも妙顕寺WEBサイトをご覧いただきありがとうございます。
最近はWEBサイト上では休日の記事が多く
お坊さん仕事しろや と言われそうなので(笑)
今回はお盆についてお話していきたいと思います。
お盆と聞いて皆様は何を思い浮かべるでしょうか。
よっしゃー休みや!!と思いパーッと遊びに行こうとする方
実家に帰り、お墓参りをする方、その場にとどまり日々の疲れを癒す方
人それぞれ違ったことを思い浮かべると思います。
お盆なんだからこうしなきゃいけない。なんてことを述べるつもりはないので
ご安心ください。
今回はそもそもお盆というのは何ぞや。というお話ができたらと思っています。
お盆の始まり
お盆というのは、お釈迦様の弟子の目連尊者(モクレンソンジャ)という方が、
母親である青提女(ショウダイニョ)を救ったことから起こったとされています。
目連尊者は、お釈迦様の弟子の中で神通第一として知られており、尊敬を集めておりました。
その母である青提女が生前の慳貪(ケンドン ものを惜しみむさぼること)の罪により
死後、餓鬼道に堕ちてしまうことから物語は始まります。
凡夫目連
母である青提女は餓鬼道に堕ちて嘆き悲しんでおりました。
しかし目連は凡夫であったために母が餓鬼道に堕ち苦しんでいることを
知ることができませんでした。
幼少の時より仏教以外の教えを習い尽くしていたのですが
それでもまだ、母の居所を知ることはできなかったのです。
その後、目連13歳の時、舎利弗に誘われてお釈迦様のもとを訪ね
弟子となり修行を積み重ねました。
厳しい修行が実を結び、目連は三明六通の神通力を得ました。
三明六通というのは、あらゆるものを見通したりすることのできる力のことを言います。
ある日、その力を使い三悪道を見ていると、餓鬼道に母青提女の姿を見つけたのでした。
餓鬼道に堕ちた母
神通力をつかい、青提女が餓鬼道に堕ちて苦しんでいる姿を見つけた
目連はとても悲しくつらい思いをしました。
餓鬼道とは、飢えと渇きに苦しむ亡者の世界です。
餓鬼道に堕ちた青提女の姿は、キジをむしったような皮をしており
その骨は丸い石を並べたように、頭は毬のようで、首は糸のように細く
おなかは大きく膨れ上がっていたそうです。
其の弐に続く